令和2年八月盆の精進料理お供え膳
2021/03/21
このページでは必要なレシピだけを載せています。調理中カットや作り方のコツやポイントなどの詳細部分は典座ネットブログ令和2年8月盆の各記事をご参照ください。
令和2年八月盆 お供え精進料理膳
高坏 変わり精進揚 蒟蒻あられ揚 南爪胡麻揚 とうもろこし大葉挟み天麩羅
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コロナ禍で外出が憚られ、帰省や墓参ができない方も多い夏となりました。そんな時だからこそ、自宅の仏壇前に手作りの精進料理をお供えし、お墓参りできない分、心を込めてお仏壇でのお盆供養をおつとめしてはいかがでしょうか。
○丼 ひじききしめん 昆布汁仕立
1 乾しひじき20gほどをぬるま湯に浸して戻します。
2 長ヒジキの場合は戻ったら細長く並べて3~4センチほどに切り揃えます。
3 つきこんにゃく100gを3~4センチに切り揃えます。
4 缶かパックのゆで大豆100gをよくゆすぎます。
5 2~4を鍋に入れ、昆布ダシ300ml、酒大さじ3、みりん大さじ2、砂糖大さじ1、しょうゆ大さじ1で15分ほど煮ます。
6 薄揚を縦に細長く切って5の鍋に加えます。煮汁がほぼ無くなったら火を止めて味をなじませます。
7 オクラ4~5本を塩ゆでします。氷水に2分ほど浸けて急冷し、色止めします。
8 オクラを輪切りにします。
9 今回のお盆お供え膳献立で使った昆布と椎茸のダシがらのうち、昆布100gほどを使います。ダシガラ昆布100gとダシ100mlをフードプロセッサーに入れて混ぜます。
10 鍋の中でさらに昆布ダシ200ml、酒大さじ2、みりん大さじ1、しょうゆ小さじ2、塩小さじ1/2を加えて弱火でかき混ぜながら5分ほど加熱して昆布汁を作ります。
加熱すると昆布のアクが出るのでざっと取り除きます。
11 今回はきしめんを使います。群馬ではひもかわうどんと呼びますが、地域によってほうとう等名称は異なると思いますが、どんな麺でもかまいません。表示指定通りにゆで、ザルにあげて冷水でさまし、よくすすいでぬめりけを取り除きます。
12 6の鍋から薄揚を取り出し、クルクルと巻いて、幅2~3センチくらいになるように切ります。
13 11の麺を丼に入れ、10の昆布汁をそそぎ、6のひじき、8のオクラ、12の薄揚巻を載せます。
○大引 精進海苔巻
☆海苔巻き4本分、切って25~30個分の分量です
1 お米3合を研ぎ、ザルに15分以上あげて吸水させます。
2 炊飯釜にお米を移し、3合の基準線からほんの1ミリほど減らして水を張り、酒大さじ3、塩小さじ1を加え、昆布7~10gほどを上に載せて炊飯します。
3 かんぴょう30gを戻します。
4 ごぼう120gの土をタワシでこすって洗い、きれいにします。
5 縦に1/6または1/8に切ります。
6 水に5分ほど浸けてアクを抜きます。
7 干し椎茸6~8枚を1リットルの水またはぬるま湯で戻し、軸を取り除いて細切りにします。戻し汁は捨てずにとっておきます。
8 ゴボウが入る大きさの鍋に7の椎茸の戻し汁1リットル、酒100ml、みりん大さじ4、ザラメ砂糖大さじ1、白砂糖大さじ1を加えて加熱し、湧いたら中火に落として5分ほど煮ます。5分ほどしたら3のかんぴょうと7の椎茸を追加します。
9 かんぴょうを加えて3分ほどしたらしょうゆ大さじ2を加えて、さらに5分ほど弱火で煮て、煮汁がほぼ無くなってきたら火を止めます。
10 ほうれん草200gをゆでます。引き上げたら冷水で冷やし、色止めしてザルにあげます。
11 4束に分けてそろえて水気をしっかりと絞り、根を切り落としておきます。
12 たくあん100gを縦に長く切ります。海苔巻きの場合は市販の甘めで酸味が少ないたくあんが合うと思います。
14 平パットまたは木製の平おひつを水で濡らしてお米が張り付かないようにしてから、炊けたご飯を広げます。
15 粉末寿司飯のもと30~35gほど(すしのこの場合1/2袋)を冷めないうちに手早くふりかけ、しゃもじで縦に切るように混ぜながら、蒸気をうちわで扇いで冷まします。
16 巻きすの上に板海苔を載せ、(裏表に注意)15の酢飯を広げます。このときなるべく丁寧に、両端の方まで均等に広げます。
17 ここまでの作業をしているうちに、鍋で煮た具が冷めてほどよく味が染みこんでいると思います。これを軽く吹いて煮汁の汁気をとっておきます。椎茸とかんぴょうは、少しだけ煮汁が残るくらいに軽く絞っておきます。絞りすぎると味がしなくなってしまいますし、汁気が多いと巻いたときに染み出てしまうのでほどよく加減して下さい。
18 16の上に、ほうれん草、たくあん、かんぴょう、ごぼう、椎茸を並べていきます。ご飯の上の方まで広く並べても良いですし、下のようにご飯の部分が残るように巻いても、どちらでもできます。(断面のようすが少し変わります)
19 まきすを手前から奥に丸めるようにして巻いていきます。このとき、少しギュッと手前に軽く押す感じで力を入れながら巻きます。あまり緩く巻くと切った時にバラバラになってしまいます。かといってあまりギシギシに詰めて巻くとおにぎりのような堅い海苔巻きになってしまうので、ほどほどの力加減が求められます。
巻き終わったら側面を除いて具のバランスや形を確認し、楕円すぎればまん丸になるように調整してからまきすを外します。
20 包丁を濡らしてから、引き切る(押し切る)ようにして包丁を滑らすようにして切ります。上から下へズブッと下げる切り方だと、せっかくの丸い切り口がつぶれてしまうので、前後にずらすような感じで包丁の全体を使って切ります。
○香菜 紅生姜漬
1 新生姜300g(二塊ほど)の皮をタワシでよくこすり、きれいにします。
2 皮ごとなるべく薄く切ります。スライサーで薄くしても良いでしょう。
3 多めの水に浸け、かるくもんでえぐみを出します。ザルにあげ、水気をよく切ります。
4 塩小さじ1強をふりまぶし、全体に行き渡るように揉み混ぜ、1時間ほど放置します。
5 塩がなじむと、柔らかくなります。手に取ってまだ堅いようなら塩を少し足してもみ、さらに10分ほどおきます。
6 ビンやタッパなどに移します。
7 梅干しを漬けた赤梅酢を容器に浸し、軽く振ってから3時間以上おいて色を染みこませます。
○平椀 小芋の粉吹き芋 梅ダレかけ
1 梅干5粒の種を取り除きます。
2 小鍋でみりん大さじ1~2を沸騰させます。
3 1の梅と2のみりんをフードプロセッサーにかけ、梅ダレを作ります。
4 いんげん100Gのへたを取り、長すぎるものは5センチ以内になるように切り、塩ゆでします。ザルにあげ、自然に冷まします。
5 小さめの馬鈴薯(小芋)500gほどを良く洗い、皮が汚れているところや土が濃いところはタワシでこすってキレイに落とし、芽を取り除きます。
6 小芋がひたるくらいの水とともに鍋に入れ、強火で加熱します。
7 沸騰したら中火に落とし、そのまま水分が蒸発してほとんど無くなるまで加熱します。
8 ほぼ水分が無くなったら、火力はそのままで、鍋を傾けながら水分を全体に行き渡るようにしながらさらに蒸発させます。
9 ほぼ水分が無くなったら火を止め、なるべく間を空けず熱いうちに塩小さじ一杯を全体的にふりかけ、鍋ごとゴロンゴロンと芋を混ぜ回しながら塩を行き渡らせます。すると塩の効果で芋の表面がポロポロにほぐれてふわふわになります。
10 芋を盛り付け、4のいんげんを添えて3の梅ダレをかけます。
○坪椀 炒めアスパラガスのおろしあえ
1 大根200gをすりおろします。
2 黒木クラゲ5gほどを多めのぬるま湯に十五分以上浸けて戻し細かく刻みます。
3 アスパラガス40gを切ります。先のあたりは3センチほどに切り落とし、茎は皮のまま厚さ5ミリ以下で斜め薄切りにします。
4 みょうが2本を輪切りにし、多めの水に5分ほど浸け、水を切ります。
5 プチトマト2~3個のへたを取り、縦1/4に切ります。
6 フライパンに油小さじ1~2程度を敷き、2と3を炒めます。
7 油が行き渡ったら、酒大さじ1と塩小さじ1/3ほどを加え、アスパラがしんなりするくらいまで1分ほど中火で炒め酒の水分がほとんど無くなったら火を止めて冷まします。
8 4,5,7を1の大根おろしであえます。
○高坏 変わり精進揚げ三種
□カボチャの胡麻揚
1 カボチャ1/2個の種を取り除きます。
2 ひっくり返して安定させ、包丁でそぐような感じで皮を削り剝きます。
3 1/3くらいに切ります。
4 蒸し器で15分ほど蒸します。
5 こし網と木へらでカボチャをつぶし、裏ごしします。
6 裏ごししたカボチャに片栗粉大さじ2ほどを加えます。カボチャの状態によって、水分が多くてベッショリしている場合は増やします。
7 丸めます。だいたいこの量で6~8個になります。
8 長芋50g~100gほどをすりおろします。
9 小麦粉小さじ2ほどを小ボールに入れ、7のカボチャの玉を転がして全体が白くなるようにまぶします。
10 8のすりおろした長芋の粘度を調整します。
11 9のカボチャを10の薄めたとろろに入れ、全体にからめます。
12 さらに別のボールに粒胡麻大さじ4ほどを入れ、全体に張り付くようにまぶします。
13 150~160度ほどの低温油で、2~3分ほど時間をかけてゆっくり揚げます。
□玉コンニャクのあられ揚げ
1 鍋または小さめのフライパンに油小さじ1を敷き、玉コンニャク200gを炒めます。
2 昆布ダシ200ml、酒大さじ1、しょうゆ大さじ1を加えて15分ほど煮て火を止め、味を含ませます。
3 蒟蒻が冷めたら煮汁をしっかり切り、ペーパーで水気を拭き取り、小麦粉大さじ2を全体にからめます。
4 カボチャ胡麻揚げと同様に、長芋をすりおろして水を加えて粘度を調整し、玉コンニャクの全体にからめます。
5 精進揚げなどに使う、揚げもの用のあられ粒大さじ3~5ほどをボールに入れ、4を入れて転がし、全体にまぶし付けます。
6 150~170度の油で2分ほど揚げます。
□とうもろこしの大葉挟み天麩羅
1 とうもろこし1本の外皮をむきます。
2 蒸し器で10~15分ほど蒸すか、ラップで包んで電子レンジで加熱します。
手で触れるくらいまでザルにあげて自然に冷まします。
3 5~7センチくらいの長さに切ります。
4 かつらむきのような感じで、とうもろこしの芯と粒の間に包丁を入れ、包丁を前後に動かすようなイメージでとうもろこしを回し、粒がバラバラにならないようにシート状に切りむいていきます。
5 大葉数枚の軸を切り離します。
6 ボールに天ぷら粉大さじ3、水大さじ4を加えてかために溶きます。
7 とうもろこしのシートを天ぷら粉につけてひっくりかえし、両面に付着させます。
8 間に、大葉を載せます。大葉はとうもろこしの形に応じて縦半分などに折ってサイズをだいたい合わせます。
9 さらにその上にもう一枚別のとうもろこしを両面天ぷら粉を通して重ね、挟み込むような形にします。再び全体を天ぷら粉にくぐらせ、はみ出た大葉にも行き渡るようにして油に入れます。
10 170度の油で1分~1分30秒ほど短めに揚げてパットで余熱をかけます。
11 形が大きい場合は一口大に切って盛り付けます。